当協会は長野県の建築構造の設計、工事監理、施工等に関する学術、技術の発展を図ることを目的として設立され、本年22年目を迎えます。
この間2か月に一度の例会を一度も欠かすことなく継続してまいりました。その足跡を振り返りますと、様々な出来事や時代の変遷が思い出されます。
平成7年の阪神・淡路大震災、平成10年の建築確認・検査の民間開放、平成17年の耐震偽装事件、平成19年の適判の開始、平成23年の東日本大震災、そしてコンピューターの発達とネット社会の到来など、まさに変革の時代を経験してまいりました。
災害や人災により辛く悲しい思いをされた方々も大勢いらっしゃいます。今、日本は2015年の北陸新幹線の開通や、2020年の東京オリンピック、2027年のリニア新幹線の運行開始などの明るい話題も多いのですが、一方では、首都直下地震や南海トラフ巨大地震の発生が危惧されており、その対応を急がねばならない状況にあります。
我々建築の構造に関わる者は、辛く悲しい思いをされる人々を出来るだけ少なくする為に、今出来ることに精一杯努力する必要があると思います。そして協会の役割は個々では難しいことを会として取り組んでいく事だと考えます。昨年11月に耐震改修促進法が改正されたことを受け、当協会は積極的にその対応を推進してまいります。
会長 新井 典夫