信州建築構造協会9月例会ならびに懇親会
主催 | 信州建築構造協会 |
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後援 | 一般社団法人 長野県建築士事務所協会 |
開催日 | 2016/09/30 |
時間 | 1.理事会 PM0:30~1:20 2.見学会 PM1:30~4:30 3.懇親会 PM6:00~ 国際21クリスタルホール (上田市天神4-24-1 TEL:0268-24-1401) 会費 4,000円 宿泊 3,000円 (会よりの宿泊の補助は一社1名とさせていただきます。) |
参加費 | 参加費無料 懇親会4,000円 宿泊3,000円 ※懇親会・宿泊の補助は一社1名とさせていただきます。 |
講演内容 |
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会場 | 道の駅 マルメロの駅ながと 長和町商工会2階大会議室 |
セミナーレポート
同社ナガト工場で説明を受ける。大断面集成材の製造から加工を一貫して行う
「9月例会
齋藤木材の集成材工場見学 信州カラマツを高度利用」
9月例会は30日に小県郡長和町にある齋藤木材工業(齋藤廣社長)の集成材を製造するナガト工場と古町工場を見学した。
はじめのあいさつで新井典夫会長は「これから木造の建造物が増えてくるのは間違いない。継続的に勉強していくことが重要で、今日は実際にものをつくっている現場を見られる良い機会」と説明。ナガト工場は、構造用大断面集成材の製造から加工までを一貫して行うJAS認定工場。受注生産で月あたり200立方メートルを出荷、半分が県内向け、6~7割が公共物件。
注文に素早く対応するため常時在庫のラミナは1,500立方メートル。「3,000立方メートルくらいほしいが、地産地消が進み我が村・我が町の材に対する要望が増え、逆に在庫は減っている」と工場長の齋藤健専務は話す。樹種はさまざまだが、メインは信州カラマツ。針葉樹ながら強度があり腐りにくいため土木用に重用されたが、建築用としてはくるいやねじれ、ヤニの問題から敬遠されてきた。そこに価値をつけ、用途を広げてきたのが集成材。
同社は昭和58年に国内で初めてカラマツ集成材の製造に着手、現在に至るまでさまざまな集成材建築物を手がけてきた。建築用材としてカラマツの強度や耐久性が最注目されるなか、当日は木部をモルタルで被覆しさらに外周を木で覆った1時間耐火性能を持つ不燃材の集成材も出荷を待っていた。
古町工場は、ラミナの製材・乾燥と住宅向け構造用集成材の規格材を製造。丸太在庫は3,000立方メートルで、月あたり1,600~1,700立方メートルを製材、乾燥しナガト工場へ供給する。
丸太を挽き板に製材し、桟積みして700立方メートルずつ釜に入れ100℃で5~6日。含水率管理は15%以下で「6日で10~12%に落とす」と言う。1枚ずつグレーディングマシンを通し含水率と強度を検査、含水率15%以上は再乾燥へまわる。構造用集成材は全て住宅向けの規格材。40~50種類の梁・桁、柱をストックしている。
最も歩留まりのよい木取りを計算し丸太を挽き板に製材