信州建築構造協会9月例会のご案内
主催 | 信州建築構造協会 |
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開催日 | 2017/09/15 |
時間 | 講演会 PM3:00~5:00 |
参加費 | 1,000円 |
講演内容 |
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会場 | JA長野県ビル 12階(12D会議室) 長野県長野市大字南長野北石堂町1177番地3 |
参加申込 | 一般の方で参加を希望される方は、こちらの申込用紙にご記入の上FAXにてお申込ください。 お問い合わせ信州建築構造協会事務局 |
セミナーレポート
プログラムによる耐震性能の「見える化」
9月15日、長野市のJA長野県ビルで9月例会を開き、講師を招いた講演会を行いました。
講師は、国土交通省国土技術政策総合研究所で基準認証システム研究室の主任研究官を務める中川貴文氏。「wallstat(ウォールスタット)による木造住宅の耐震性能の見える化」をテーマにご講演いただきました。
中川氏は、自身が開発した木造住宅の地震による損傷状況や倒壊過程をシミュレートするプログラム「wallstat」を使って、木造住宅が地震でどのように揺れ、どこが損傷し、どのように倒壊するのかを視覚的に確認する方法を解説。耐震性能の「見える化」に活用できるとして、講習会による普及活動や体験学習への活用など取り組みを紹介しました。
中川氏は、2016年に発生した熊本地震の被害状況をスライドで見せながら、接合部が不十分な木造住宅の耐震性能について説明。1981年以前に建築された木造建造物は約30%が倒壊した一方、2000年6月以降に建築された建造物は倒壊が2.2%と極めて少なかったことを報告しました。
被害が少なかった要因として中川氏が挙げたのは、2000年6月に柱頭、柱脚、筋かい端部の接合部の仕様が明確化されたこと。実際に「wallstat」で時期別の木造住宅を震度7で揺らしたところ、接合部が不十分なものは損傷が大きく、倒壊までの時間が早い、という結果でした。
「wallstat」のシミュレートを見た参加者からは「どこが損傷しているのかすぐわかる」などの感想があがりました。