信州建築構造協会1月例会のご案内
主催 | 信州建築構造協会 |
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開催日 | 2018/01/19 |
時間 | 講演会 PM3:00~5:00 |
講演内容 |
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会場 | 松本深志神社 梅風閣 長野県松本市深志3-7-43 |
参加申込 | 一般の方で参加を希望される方は、こちらの申込用紙にご記入の上FAXにてお申込ください。 お問い合わせ信州建築構造協会事務局 |
セミナーレポート
松本城の耐震対策を学ぶ
○信州建築構造協会総会・1月例会○
1月19日、松本市内で1月例会を開き、2016年に国宝・松本城の耐震診断を担当した金箱構造設計事務所(東京都)の金箱温春所長を講師に招き、「松本城の耐震診断と耐震対策の方向性」をテーマにご講演いただきました。
金箱所長は、糸魚川−静岡構造線断層帯など、今後県内で発生する可能性が高いとされている地震の断層モデルを示したうえで、災害発生の際に城の外周部分に用いられている土壁が主要な耐震要素となる点をポイントに挙げました。
また、1950年(昭和25年)に実施された修理の際に使用した図面を、構造検討に最大限活用する方針を説明。金箱所長は当時の修理について「土壁への部分的な鉄筋ブレースの配置や、外周部の床に設置された丸銅の水平ブレースなど、人の目につかないところを巧みに補修している」と評価し「鉛直構面や水平構面の補強、曲げ強度が不足する部材の補強などが、今後耐震補強をするうえで重要になる」と強調しました。
講演を終え、県建築士事務所協会松筑支部の堀内浩支部長は、普段聞くことがほとんどない松本城の耐震診断について「たいへん勉強になった。モデル化することの大変さが伝わった」と感想を述べました。
○松本城の耐震補強の基本方針○
・意匠を損なわない
・部材を傷めない
・可逆性である
・区別可能である
・最小限の補強である